ギブソン・レスポール トラディショナル2016ってどうなの?

とある、我が家での風景。

イシバシ楽器さんのサイトでギターを物色していた私。

私

やっぱり、ギブソンレスポールって超かっこいい!

買っちゃおうかな?

奥様
奥様

え?家にギター1本あるじゃない、絶対ダメよ!

私

これで最後にするから!お願い!!

奥様
奥様

しかも15万もするの??!高い!絶対ダメ!!

私

そこをなんとか!!ほら、金利なしで月々3000円でローン組めるし!

ねっ?しかも、ギブソンで15万って安い方だよ!

奥様
奥様

月々3000円か、、、

しょうがない、支払いが終わるまでお小遣いなしね!

私

う、、、お小遣い無しか。ちょっときついが、、、憧れのレスポールのためなら仕方ないか。4年お小遣いなしで良い!!お願いします!

こうして、遂に中学校から憧れていたギブソン・レスポールを購入する事が決まった。
もちろん、レスポールといえば「スタンダード」そして、色はチェリーサンバースト。
なんといっても、回数制限ありで金利0円は超魅力的で月3000円で憧れの1本が手に入る。
ドキドキとワクワクで震えながらポチしました。

そして、ローン申請を無事通過した数日後。

つ、ついに、到着!!

そうそう、このギターケース。なんど、スタジオでこのケースを見て「ケッ!ブランド志向が!」
と唾を吐いたか。そう、ただ悔しかっただけだったのです。

私の布団より何倍もフカフカなケースの中に、彼女は眠っておりました。
いや、私に抱き上げられるのを待っている様でした(妄想)

何という神々しさであろうか。
これが、今もなお数あるギターの中でロックオブロックギター王者(個人の感想です)
レスポール。
ずっと、飾っていたい気分。なんか、怖くて弾けない。
今回、通販での通販だったので超巨大な段ボール箱に包まれて届けられたのだが
『高級楽器在中の為、取扱注意』って、でかでかと書いててくれていた。

ん?なんだろう?なんか甘い匂いがする。
お?まさか、ギターから??高いギターって匂いもするの??
衝撃でした。
※実は、ケースの中に匂い袋が入っていたというのは随分あとになってわかったこと。

以前、どうしてもレスポールが欲しくて、でも予算的に厳しくてエピフォン・レスポールを
買ったことがありました。本当に細かい事だし、たいした事ではないのですが超ミーハーな私は
ヘッドの形に「やはり、コピーモデルなんだな」なんて、思っていた事がありました。
でも、今回はどうでしょう・・・。

間違いない!「GIBSON」って刻まれてる!そして、この形!
しばらく感動に浸っていました。はよ、弾かんかい!
この時に、ふと違和感を覚えました。
(。´・ω・)ん?
なんだ?
あ、あれ??
あれれ???
コ、コレわーーーーっ???!!

皆さん、お気づきであろうか?

では、もう一度。

『STANDARD』じゃないよな、コレ?
「J?」
いや、これは筆記体だから「T」やな。
「てぃ、てぃ~~~???!」
なんか、わからんがミスった!!スタンダードじゃなくてT〇〇〇〇?買ってもた!!
てか、Tから始まるのって何??

もうパニックでした。
「Traditionalトラディショナル」て読むんだなとわかり、さっそくネットで調べました。
そうなんです、私は「スタンダード」ではなく「トラディショナル」を間違えて買ってしまったのですww

終わった、、、

気付いた当初は本当にそう思い落ち込みました。

しかし、このレスポールの事を知れば知るほど、めちゃくちゃこのギターを好きになっていったんです。

ギブソン・レスポール「スタンダード」と「トラディショナル」の違い。

ロックキッズなら誰でも一度は、憧れたであろうギター。
ギブソン・レスポール。あの完成されたシンプルなギターシェイプ。
見た目から強そうな2ハム。そして、付けたり外したりして表情の変わるピックガード。
数々のロックギタリストが敬愛してきたギター。
ジミー・ペイジ、エリック・クラプトン、デュアン・オールマン、エース・フレーリー
スラッシュ、奥田民生などなど……上げればキリがない。
その代表機種として上げられるのは間違いなく「スタンダード」であると言える。
私も、間違いなくこの「スタンダード」に憧れてた。
そ、それなのに、それなのに!浮かれまくってちゃんと商品名を見なかった罰だ。
「トラディショナル」って聞いた事ない。な、なんなんだー?!
この悪夢から早く抜け出したいと「悪魔のいけにえ」の主人公のように、レザーフェイスから
必死になって逃げるようにネットもページを読み漁った。

レスポールスタンダードとは?

ロックの王道ギター「レスポール」は、実はギタリストのレスポールさんのシグネチャーモデルなんです。
そう、Hideモデルとか、Ken Yokoyamaモデルとかと同じです。
レスポールさんが使っていたので「レスポールモデル」と呼ばれるのが正しいのですが日本では
「レスポール」と表記されるのが正式な形となっています。
そして、様々なタイプの「レスポール」が存在します。
・レスポール・スタンダード
・レスポール・カスタム
・レスポール・スタジオ
・レスポール・ジュニア
・レスポール・スペシャル
・レスポール・デラックスなど

細かい歴史なんかは、別の記事で改めてという事で割愛します。
そして「スタンダード」=「標準・基準」という意味ですが、
常に新しい形で発表されているモデルでもあります。
なので、年代によってスペックが変わってきます。ギブソン社初のソリッドギターでありながら
今もなお、進化し続けているレスポール「レスポール・スタンダード」です。


そんな中で、人気の高いモデル。

それが1959年モデルです。今や2000万~3000万で取引されるとんでもないギター。
何故、そんなに高額なのか?
今でこそ、人気の高いレスポールですが、発売当初は「重いし、音がバカでかい」という理由で
不調だったのと、生産台数が少なかったため、再評価されてから需要が高まっても物がないので
希少価値が上がってしまったという事です。一部では投資家が財力に物を言って囲んじゃったり
しているなんてこともあるようですね。まあ、きっと弾かないからずっと物自体の保存状態は、キープできてそうですが、、、弾かれてなんぼっていうとこもあるような、、、複雑でな話です。

他に1958年、1960年モデルと合わせて「バースト」と呼ばれどれも人気の高いモデルとなっています。
結局、不調のため61年には生産終了し、フルモデルチェンジをして「SG」の誕生へとなるのですが、
時代を先取りし過ぎていたんでしょうね。この時に運よく手に入れていれば、今頃新築が買えるんですから、すごいですね。

じゃあ、トラディショナルって何?

進化し続けるのが「レスポール・スタンダード」なら「レスポール・トラディショナル」
「トラディショナル」=「伝統的な」レスポールになります。
2008年より製造開始された「トラディショナル」は、この年の「スタンダード」が
現代的な構造に変更されたため、今まで「スタンダード」で受け継がれた「伝統」の継承を
するために誕生しました。
その為、時代に逆行している部分もあります。
そう重いんですww
「スタンダード」は、レスポールの重さ問題に向き合い軽量化に成功します。
そして、事件は2018年起こります。
ギブソン社の努力の成果により「重さ」「弾きやすさ」「音(使いやすさ)」
を追及しきった素晴らしい「2018年製スタンダード」が完成します。
しかし、レスポールオタク達から、、、

レスポールオタク①
レスポールオタク①

このレスポールなんか、違うよね、、、

レスポールオタク②
レスポールオタク②

この「スタンダード」今までのより、弾きやすいし

なんといっても軽いわ。音だってオールマイティに使えそうだし

ギターとしての偏差値めっちゃ高いんだけど、、、

レスポールオタク③
レスポールオタク③

こんな優秀なギター、レスポールじゃない!

なんて会話があったかは、さだかではありませんが一部のレスポールファンを満足させることができなかった現実がありました。
そうなんです。レスポールが持つウィークポイントすら愛してしまったファンが数多くいたのです。
「重量感」があり、「融通が利かない図太い音」こそ、レスポールであり他のギターには出せない
存在感なんだと。
そういうファンを決して見捨てないギブソンに敬意を表します。
現代の風潮としては、古参をばっさばっさ切るイメージですが、まさに逆行している、ギブソン。
私もまた、そんなギブソンそして「レスポール・トラディショナル」が大好きになりました。

レスポール・トラディショナル2016T

という事で、最初は勘違いから購入してしまった「トラディショナル」ですが
調べていけばいくほど、素晴らしいギターなんだと思うようになりました。
私が手に入れた「トラディショナル」は、2016年製でこの年はギブソンの多くのラインナップで
①T(トラディショナル)=伝統的な設計
②HP(ハイ・パフォーマンス)=最新装備
の二種類製造されました。
「レスポール・トラディショナル」も同様、二種類存在しておりHPの方では
自動でチューニングしてくれる「G-Force」やハイポジションが弾きやすいヒールカットが施されています。
私のはTの方でした。それこそ「G-Force」は便利そうですが、抵抗はありますww
まず、弾いてみて思ったのは意外に弾きやすい。
よく、レスポールはネックが太くて弾きにくいと聞いたり読んだりしていましたが
フェンダーにくらべたらまず指板が広くない。初めてストラト弾いた時コード抑えるのに
「こんなに指開くのか?!」って思いましたし、ストロークも「え?こんなに上下させるの?」
って思いました。あとは、スケールの長さも手の小さい私からするとギブソンのスケールが
とても弾きやすいです。
あ、ハイポジションはめっちゃくちゃ弾きづらいですww
あとは、最初はアンプには繋がず生音で弾いたんですが、残響が素晴らしかった。
ボディ―全体が鳴っていて特に高音の響きは気持ちよかった。
アンプに通すと、やっぱりパワーに圧倒されました。
私の所有しているグレコ・レスポールジュニアモデルと、全く音圧は100倍くらい違う(言い過ぎ?)

めちゃくちゃ軽くて弾きやすいグレコ・レスポールジニアモデル

アンプ直の方が良い音する気がします。
ハードなロックは、もちろんですがトーンを絞ってクリーンにすれば上質なジャズの音になります。
たしかに重さはありますね。スタジオなんか入って練習終わってギターを下した時、重い道着を脱いだ
悟空(ドラゴンボール)の気分になります。
個人的には、ここは軽量化してほしい。←レスポールオタクの方々にシバかれそうですがww

まとめ

ギブソン社では「トラディショナル」を〇〇年製に近づけたといった表記はされていませんが
「伝統的」という意味では「バースト」と呼ばれる58年~60年のレスポールを意識しているのでは
ないでしょうか。
私もどちらかというと「古き良き時代」を愛する傾向の人間なので「スタンダード」よりも
「トラディショナル」の方が合っていたのかなと今になって思います。
余談ですが、今回中古での購入だったのですが新品の定価が32万だったのに驚きました。
そりゃ、良い音鳴るわな。
憧れの初ギブソンだったのですが、がんばって購入して本当に良かったです。
是非、一度手にしてもらって「トラディショナル」の良さを体験してほしいと思います。

めちゃおススメします。

追伸
イシバシ楽器さんの通販で購入でしたが、とても丁寧な梱包と調整もバッチリされて届けていただきました。中古ってわからないくらい綺麗でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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